2016年12月14日水曜日

~平凡で平和な世界~

~平凡で平和な世界~ⅩⅩⅧ

そうしてその後、彼女たち、御門葵、西原沙矢香、牧直人が帰ってくることはなかった。
HCOMFは中止となり、生徒たちはすぐに家へと送り返された。現場に居合わせた音尾さんと津島君と僕は警察に事情の説明をして、実況見分を受けた。とはいえ、犯人の残した痕跡は弾丸三つ。警察の人によると、犯人の特定は難しいかもしれないということだった。
数日後、三人の葬式が執り行われた。周りの皆は泣いてたみたいだったけど、僕はどうしても実感がわかなかった。
…なんでだと思う?
「泣ける…」
「(幽霊って涙流せんのな)」
「いやー自分の式を見る時が来るとはねー」
「(結婚式じゃなくて葬式だけどな)」
「すごいよ平野くん!!私死んでるよ!あ、そろそろ燃えるよ!ってあっつい!!」
「(だーっ!るっせぇ!!自分の体燃えてんだからもうちょい悲しめよ!)」
三人は幽霊になって、俺にとり憑いていたのだ。
「(お前ら葬儀の時ぐらい静かにしといてくれよ…1人で話してるみたいになって俺だけ変な目で見られんだぞ!)」
しかしまあ、俺だけではなく音尾さんにも見えてるらしく、葬式中も時折「大変そうだね」というような視線を向けてくれる。ま、どうしようもないしね。
いやまあさ、もう二度と会えないってわけじゃないってだけでもうれしいよ?
でも、
「なんで俺じゃないといけなかったんだよ!?」
「うーんなんでだろうね?仇でも討ってほしいんじゃない?」
「じゃあ音尾さんじゃダメなのかよ…」
「未来ちゃんは将来もあるしね!何しろ忙しいだろうし。」
まあ、俺にはなんもないしな。どうせ暇だし。
「でも俺でいいのかよ?多分なんもできないぞ?」
「まあまあそんな事言わないでさ、ずっとこのまま居られるのも嫌でしょ?」
少し嫌じゃないと思う気持ちもあるが脱線するのはめんどくさいので「確かにな」とだけ言っておく。
とはいえ、具体的に何すればいいんだろうか。
「取り敢えず伏見先輩のとこに行ってみとうよ。あの先輩ならきっとなにかヒントくれるよ。」
そして先輩のもとへ。

2016年10月7日金曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅩⅦ

撃たれた瞬間、目をつぶった。しかしいつまで待っても、想像していた痛みは来ない。
というか、どこに当たったのかすらよくわからない。
「…あれ?」おそるおそる目を開けてみる。 目の前には、津島くんがいた。いつの間に。
彼は右手だけ上にあげ、何か口ずさんでいる。歌とかではなくて、文章の朗読みたいな。しかし、よく聞き取れない。ふと周りを見てみると、皆が倒れている。
西原さん、御門さん、音尾さん、牧くん…
なぜ、自分だけ助かった?
なぜ、弾は当たらなかった?
後ろから津島君の声がする。
「他の四人は、実弾で撃たれていた。お前だけは魔法弾だった。魔力を弾丸に変えて放つこの技だが、俺の魔法破壊マジッククリアで破壊することができる。なぜお前だけはその弾にしたのか、真意は分からん。」
「彼らは、たすかるの?」
「やれることはやった。あとは傷次第だ。」
「…そっか。ところで津島くん。なぜ君はここにいるんだい?」
「他のチームが暗号を解き、先生に質問に来た。これはどういう意味なんだとな。その後三十分でお前ら以外のチームはすでに避難が完了していた。お前らは…動きが速くて補足に時間がかかった。本当に申し訳ない。」
「いいよ…起きてしまったことだし。」
「…。」
津島君は、少し申し訳なさそうな顔をした。
「…うん…」
え?
後ろから声が聞こえた。音尾さんだ。「音尾さん!!大丈夫!?」
「んえ、ああ…うん。ちょいと頭がガンガンするけど。」
「…とにかく、いったん聖域サンクチュアリまで戻るぞ。」
そういうと彼は四角形を二つ重ねたような模様の入ったマットを引くと、よくわからない言葉を唱えた。
次の瞬間、空間が歪んで、いつの間にか宿舎にいた。

2016年9月29日木曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅩⅥ

なんだかんだで結構上まで来たわけだが、そこで俺は気づいた。
(あれ、脅迫状の件どうなったんだ!?結局ガセネタだったのかな…)
まあ、しらべようがないので、 そのままほっとくしかないのだが。
御門さんが言う。
「ここが最後のポイントらしいよ。」
「じゃあここから引き返せばいいわけだね。あ、そういえば序盤のほうであった暗号は解けたの?」
西原さんは得意げな顔になって、
「もちろん(ドヤア」
「答えはどうなった?」
ドヤ顔のまま西原さんは解説を始めた。
「まず、問題はこうだったよね?」

もとの数とふるい数から答えを導け
はむよろやてこ
りすとこやとく
にげおたはだら
みたのがしたる

「『もとの数』っていうのは『もと』を『素』と考えると、素数のことだね。」
なるほど。ということは1から28までの素数を考えて、左上から数えて番号に当てはまる文字を追っていけばいいんだな。
「1から28までの素数は、2,3,5,7,11,13,17,19,23。この数に当てはまる文字は
む、よ、や、こ、こ、と、お、は、た。
ふるい数って言いうのは昔の数え方のことだろうから
む(6)、よ(4)、や(8)、ここ(9)、とお(10)、はた(20)
っていう数がでてくるよね。この数に当てはまる文字は、
『テロリストだ』だから、これが答え!!」
…きっとその場で凍り付いたのは俺だけだろう。そして、俺はさらに重要なことに気付いてしまった。
「西原さん、その紙借りていいかな?」
紙を受け取った俺は、他の紙にメモしなおし、今回暗号解読に使った文字と、「テロリストだ」という文字を塗りつぶした。最後の「みたのがしたる」というものがどうしても気になったのだ。見逃したるに、似ていて…

は●●●●●●
●●●●や●く
にげ●た●●ら
み●のがしたる
「早く逃げたら見逃したる」
…ははっ。そんなわけないよ。

「残念だけど、タイムアップ。ゲームオーバーかな?」
どこかからか、そんな声が聞こえた。
そして、順番に五発の銃声が響いた。

2016年8月16日火曜日

~平凡で平和な物語~ⅩⅩⅤ

なんだかんだ言っていたが、結局普通にオリエンテーリングは始まった。
最初、係の人から説明を受けて、専用のコンパスと地図を受け取り、班ごとに解散。
〔ここで宝玉式オリエンテーリングのルールを説明しよう!!
宝玉式は通常のオリエンテーリングと違い、二時間という制限時間内にできるだけ多くのチェックポイントを通過するというものだ。
またチェックポイントごとに問題が設置されていおり、問題の正解数とチェックポイントの発見数の二つの評価の総合得点を競うのだ。
そして今回は裏ルールとして本部である広場から近ければ近いほど難しい問題、遠ければ遠いほど簡単な問題が設置されている。〕
俺たちの班は御門さんの提案で、まず最初に近くのチェックポイントをいくつか通過し、遠くに移動しながらその問題の答えを考える。そしてぐるっと一周してきた後にまだ時間があれば近くの問題を虱潰しに通過するという作戦にした。
「じゃあ、近くの問題を解いていこうか。」

【チェックポイント1】
もとの数とふるい数から答えを導け
はむよろやてこ
りすとこやとく
にげおたはだら
みたのがしたる

「これさっぱりだわ」
「はいパス」
「あれ、これ・・・」
「え、西原さんわかったの!?」
「あっ、いや!?まだだけど?」


【チェックポイント2】
この学校の校風は?校訓は?学校のモットーは?

「え、校風と校訓の違いってなんだっけ」
「はいパス」


【チェックポイント3】
この中でどれがおかしい?
ア:犬
イ:猫
ウ:猿
エ:キリン

「え、これ簡単じゃない?」
「普通にエだよね」


【チェックポイント4】
ある人は言いました
『8(2×5)(6÷2)(7-4)は6!
果たしてどういう意味?

「この人があほだったとか?」
「いやそれはないから。」

俺たちはあんまり自信が持てないまま、近くの問題を見ていくのだった…

2016年8月2日火曜日

島川恭一の夏。

入道雲が遠くに見え、蝉が五月蠅く鳴いている。
強い陽射しに照らされながら、島川恭一は低い唸り声をあげた。
「あっっっっっつい!!」
隣で色白ツインテールの恭一の彼女、七隈名波は苦笑する。
「夏だねえ...」
「お前余裕だな。日焼けとか嫌じゃないのか?」
「鍔広の帽子だから安心。」
小さくため息をつく。
「それ俺がかぶっても絶対似合わないよなあ。」
つくづく男は不利な生き物だと感じる。いつもそうだ。女は気ままなのに。学校でも端に追いやられ、何かというと、女は弱いんだからもっと守れだの、かと思えば男臭いから寄るな。じゃあどうしろと、と聞くと
「もうほっといて」
と言う癖にいつも構って欲しそうにしている。七隈名波。彼女は、どこかそういう人とは違う一面を持っていたのかもしれない。
###
彼女と会ったのは二年前の夏。当時から流行っていたSNSだった。同じ学校の人という認識で相互フォローはしていたものの、全く面識もなければ、SNS内で話をしたことがあるわけでもなかった。
それはタイムラインで起きた出来事だった。彼女は同じクラスのいじめっ子女子、鳳翔院綾子に目をつけられ、彼女が投稿するだけリプライで
『キモい投稿すんな』
『顔も見たくない。学校やめろ。』
『こいつ、本名ななくまななみって言うんだってwwだっせー名前ww』
などの誹謗中傷を。
最初は相手にしていなかったが、だんだん投稿も減ってきて、目に見えて衰弱しているような投稿が増えた。
俺は知り合いでもないし、最初は名波も気にしてなさそうだったから触れていなかったが、だんだん腹が立ってきた。
そしてある日、
『学校やめないんなら殺してあげようか?』
という投稿で堪忍袋の緒が切れた。
『フォロー外からすまん。いつもいつもTL荒らしをしやがるやつがいたから言わせてもらう。一体何なんだ?いじめて楽しいか?見てて腹が立つんだけど。もうこれ以上こういうことやめろ。』
すっきりした。
ここで終わりで、まあ無視されるだろうと思っていたが、意外なことが起きた。
『島川の言う通りやほんとむかつくやめろ』
『お前を殺すぞ』
『みんなでこいつの垢BANしようぜ』
などのリプライが返ってきた。
なんと。みんな思ってたことだったんだ。
それ以降、名波とはよく話すようになったし、そのいじめっ子は姿を出さなくなった。
###
そして去年の夏、また事件が起きた。いつもSNSで話しているみんなで夏祭りに行こうという話になった。
そしてその日、少し目を離したすきに彼女がどこかへ消えていた。みんなで探していると、例の鳳翔院(とその彼氏らしき人)に絡まれていた。
「何その浴衣wwだっさww」
ほんとこいつダサいって言葉好きだなと思いながら、声をかける。
「何やってんの七隈さん。」
「おお島川君。こいつが一人でうろうろしてたから保護してあげたのよ。全くダメでしょー彼女を置いていっちゃーwwwいや、こんな人と付き合ってるわけないかwwブスと付き合いたくなるわけないよねーww」
かっちーん。ほんとに頭に来た。こいつ、人をイライラさせる才能があるんじゃねーのか?
「いや、俺は好きだよ。」
「え、」
「俺は七隈さんのこと好きだよ。いつもいつも苦労してるのにそれを全く表に出そうとしないし、一人で傷ついちゃってさ。なんか、すげー守ってあげたくなる。」
「もう!あんたらいちいちうぜー!!なんでもかんでも否定しやがって!!もういいよ!雄介!こんなやつらほっとこ!」
などとかませ犬のような捨て台詞を残して、あいつらは去った。
「...なんかごめんな。俺に好きとかいわれて、いやだっただろ?」
すると、少し先を歩いていた彼女は言った。
「...しかったな。」
「え?」
彼女はこっちを振り返りながら、まぶしい笑顔でいった。
「うれしかったなって!!去年も、今日も。助けてくれた。いつも話を聞いてくれるし。今回の祭りも、ずっと楽しめた。...私は好きだよ。付き合ってください!!」
そして、俺たちは付き合い始めた。
###
「そうだな。夏だな。」
「うん。いっぱい楽しもうね。」
「ああ。高校最後の夏だ。これからも...幸せでいような。名波。」
「何急にww」
「何もないよ。ただ、言いたくなっただけ。」
「...うん。ずっと。幸せに。」

2016年7月29日金曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅩⅣ

二日目の朝、やはりテンションが上がっているのか四時過ぎに目が覚めた。
昨日の夜中、かなり話が盛り上がって、深夜まで話し込んでいたのに、だ。起床からの行動は自由だったので、さっさと支度をして集合場所である東広場に行く。
東広場には先生も生徒も一人もいなかったが、昨日の時点で準備されていたと思われる謎の箱があった。
誰もいないのを確認して、勝手に中を確認する。何も入ってなかった。
そうこうしていると向こうから誰かがきた。
見覚えがないので多分同じクラスではない。
なぜか相手から話しかけてきた。
「この前文芸部の部室に来てたやつだよな」
ん?こんな奴いたか?
「え、文芸部の人?」
「ああ、部長の津島幸助という。」
文芸部っぽい名前だな。ってか、
「一年に部長っているんだ。」
「うちは不甲斐ない様な奴ばっかだったからな。おれに代わってくださいって言ったら一瞬で変わってもらえた。」
へー。そんなもんなんだ。やっぱりあの部活はいらんでよかったわ。
「ところでお前、一つだけいいか。」
「何」
「部長連にだけ伝達されていることなんだが、今日の研修で生徒に向けての何かしらの攻撃行為があるらしい。だからお前はそれが起きた瞬間に近くの奴全員連れて逃げてくれ。逃げる場所はこの地下にある教会だ。今宗教研究会の野村先輩がサンクチュアリを築いてくれている。あの人の能力は自分に悪意を持って近づいてくる人間を問答無用ではじくというものだから、絶対安全のはずだ。」
え、理解が遅れる。
そして気づく。
「だいぶ異常事態?」
「そうだ。」
「お、おう。」

2016年7月28日木曜日

超重要!!!!

登場人物の名前でggろうと思って、「平野拓也」でggったところ!!日本マイクロソフト代表取締社長とのこと!!
即刻改めたいと思います。
名前は平野拓海君です。
今度こそ間違いないので安心してください。
今後も再発防止に努めるとともに、さらなる面白い作品の執筆に努めたいと思います。


2016年7月23日土曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅩⅢ

今日のスケジュールは、まず最初に昼ごはん。その後に源山という山に登り、山頂でクラス写真撮影。そのあとに夕飯、入浴、班別会議、就寝という流れらしい。
源山はそれだけ高くはない山だったが、山道は整備されているわけではなく、ザ・登山だった。その分登った時の達成感もあり、山頂からの景色はとても素晴らしかった。ちなみに降りるときに何人か岩などのコケで滑って泥だらけになっていた。俺は滑らなかった。
昼もそうだったが、夕飯もなかなかおいしくて、とても充実した一日になったと感じた。
そして入浴。集団行動あるあるで、入浴時間はたった十五分しかなかった。
「お前ら急げよー」
この先生からのプレッシャーもみんな一度は体験したことがあるのではなかろうか。
まあ、遅れることもなく何とかなった。班別会議。しかしその前に係ごとに分かれて今日の反省と明日の行動の確認。保健係の係長は一組の日向夏(ひむかい なつ)さんだ。思いやりがあって、尚且つ、いつもみんなを盛り上げてくれる人だ。
「皆さん一日目お疲れ様でしたー。なんとっ!!皆さんのおかげかは不明ですが、一日目、滑って泥だらけになった人もいましたが、活動中における体調不良者、怪我人どちらもゼロでしたっ!いえーい!!あれ、テンション低い!?」
まあ、少し空回りする人だが。
さて、話し合いも終わったので班ごとに明日の活動の確認だ。
特活係の御門さんが
「明日は班別のオリエンテーリングがあります。帽子忘れないようにねー」
次に保健係の俺が、
「帽子忘れたって人はいないと思うけど、もしもの場合は先生に言うか保健係に言ってくれれば貸すって。」
環境係の西原さんが、
「バスのなかに落とし物が何個かあったらしいから、心当たりのある人がいたらこの後川野先生のところに確認しに言ってね。」
生活係の音尾さんが、
「もいいうことないよー」
班長係の牧君が、
「話し合い終わり~」
はい解散。って、こんな簡単なもんでいいのか。

2016年7月22日金曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅩⅡ

いろいろあって到着した。『浅木乃坂カルチャーセンター』
ここは地域の中でも最大規模を誇る複合型レジャー施設、らしい。
ここならキャンプ施設も宿泊施設もあり大変便利とのこと。 今回の研修は二泊三日だ。(一か月前配布のしおり辞書参照。)
「西原さん大丈夫?」
「うん、なんとか…途中の休憩でお母さんが酔い止め持ってきてなかったら危なかったけど。」
そう、西原さんは途中で先生の秘奥義である「保護者召喚」(異能ではない。)を発動させたのだ。
先生がみんなに声をかける。
「全員ちゅうもくー。今回の研修には校長先生も来ているから、いつも通りにして、はしゃぎすぎないように。先生が抑えられなくなったら、異動になるのは先生なんだからなー。」
知らねえよという目でみんなが先生を見る。
「じゃあいったん荷物を部屋において来い。カギは部屋長が取りに来いよー。」
俺の部屋のメンバーは、
30番平野拓海
31番 昼間満
34番平安純真
37番牧直人
38番真崎仁
の五人だったはず。で、部屋長は真崎仁。
部屋は229号室。つまり二階の29号室。でかい施設だな。
真崎のカギで部屋に入ろうとする。が、扉があかない。
「え、」
「おまえ、カギ間違えた?」
「いや暗証番号式の電子ロックだし間違えようがないと思うんだが、まず電気が通ってないのか、動く気配すらしない。」
ここで牧君が気を利かせて
「先生呼んでくるよ」
ここにいても意味がないので、
「俺も行くよ。」
といって、二人で部屋の前を離れた。
広いところに出たところで思い出す。
「俺ら先生のいるとこ知らないじゃん!!」
「そうだったね。どうしようか。」
すると後ろから声が。
「おーい二人とも!開いたよ!」
戻ったら本当に開いていた。一体さっきは何だったんだ。
とりあえず荷物を置いて、必要なものを持って集合場所に戻った。

2016年7月21日木曜日

お知らせ

本日より、小説家になろうへの投稿を行います。
別にこちらへの投稿が遅くなるというわけではなく、こちらに投稿したものと並行的に投稿をしていくというだけです。
ここまで見てくださった方の中にも小説家になろうのほうへ会員登録をされている方もいらっしゃると思いましたので、お知らせさせていただきました。

~平凡で平和な世界~ⅩⅩⅠ

そこから一か月ほどたって。
「平野君。明日からだよ。もうそんな時期になっていたんだね。」
「ホント。時が進むのって早いよな。ところで、準備もう終わった?」
「実は全然やってない。」
「え、西原さんそれまじ?」
「そうなんだよねーでも準備ってそんな時間かからないでしょ???」
この人当日になったなんか忘れ物してそうだな。

そして次の日。
「はい皆さん今から現地までバスで向かいます。忘れ物がないようにお願いします。」
と言うことで車内。ウッキウキな気分で来たものの、
(話すことがない。)
しまった。事前になんかネタ考えてくればよかった。
そんな後悔をしていると、西原さんが口を開いた。
「平野君・・・」
バッグの中を見ながらなのやら深刻な表情の西原さん。ここで思い当たるのは一つしかない。
「え、もしかして忘れ物?」
「そうじゃなくて・・・酔いそう・・・」
よく見ると顔も真っ青だ。
「先生西原さんが気分悪そうです!!」
先生も心配そうに聞く。
「西原さん酔い止めは?」
「忘れました・・・」
ここで忘れものかよっ!!一番悪いフラグ回収だな!!
前の席は・・・
「・・・くー」
二人ともぐっすり寝てるな!!まだ出発して十分もたってねえぞ!
じゃあ斜め前の人!さすがに寝てないだろっ!!
「うわっ...きっつ・・」
「俺も・・・」
二人ともノックダウンかよ!!
「先生斜め前の二人もきつそうです!!」
とりあえず水を飲ませて落ち着かせた。


2016年7月18日月曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅩ

「今日はバスの席決めをします。班になって自由に決めてください。」
班になってすぐに御門さんが口を開いた。
「男子固まったほうがいいかな?」
「いや、どこでもいいよ。」
「俺も。」
すると後ろの班から声がした。
「牧ー?お前どこ座るー?」
声の人は中村令くんだ。
どうやら彼は牧君の隣に座りたい模様。
男子のボッチいやだ精神が出たか。ふっ。おれはこの班のメンバーだったら誰の隣でもいいと思ってるぜ。
「牧君は決まったとして、平野君はどこがいいの?」
「まあ、強いて言うなら窓がわかな。」
そこで西原さんが口を開いた。
「あ、私別にどこでもいいよー。」
御門さんが言う。
「じゃあ、じゃんけんでいね?」
「いいよー。」
結果を言うと、俺と西原さん、御門さんと音尾さんになった。やったぜ。

2016年7月17日日曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅨ

「お前さっき豊島さんと話してたじゃんか?何の話してたの?」
いきなり質問か。いやそれ以前に、
「お前誰だよ。」
「あ、俺か?おれは時本慧だ。同じクラスだっただろ?」
「ああ、ってか、おれはぜんぜん名前知らないのに、 俺の名前知ってるやつ多いな。」
「そりゃそうだろ。だってお前の入学式のスピーチ忘れられるような内容じゃなかっただろ」
なるほど。それこそ覚えてて当たり前だと言うことか。ってかあれはスピーチじゃない。
「で、何の話してたの?」
「いや、お前に話すような内容じゃない。」
「そうか。なんかめっちゃ仲良さそうに話してたからさ。」
ああ、はたから見たらそんな感じに見えるんだな。
「お前あれだな。野次馬系だな。」
「悪いか。」
「べつに。」
「まあいいや。一応言っとくけど、豊島さんと仲良くなっても、あんまいいことないよ?」
何を言っているんだこいつは。
「いや、俺損得で動く人間じゃないし、というかいきなりそんな話を持ってくる意味が分からないんだけど。」
そのまま、後ろも振り返らずに帰った。
その日の車。
父「なんかだいぶ遅かったな。」
俺「ちょっと準備に時間かかった。」
父「そうか。」

~平凡で平和な世界~ⅩⅧ

そして五時間目が始まった。
肘待ってすぐに隣の席の西原さんに小声で話しかける。
「西原さん。」
「何?」
「さっき、豊島さんに君のことを聞かれてさ。で、その時に『後で話す』っていったんだけど、どういうことを話せばいいの?言ってほしくないようなことまで言っちゃったらいやだし。」
「うーん...狐ちゃんのことだから、私の能力についてきいてきたのかな?能力名以外のことなら言っていいよ。あとのことは...まあ、自由に話してくれて大丈夫!!」
「わかった。」
そして放課後。
「さて平野君。手短に済ませちゃおうか。」
と言うことだったので、先ほどのことを踏まえて話をした。
すると、「なるほどねー。」といって、こう言った。
「実際五時間目に話してたのは見えたから、だいたいの事情わわっかったし、オッケー☆まあ能力名はほかの人に聞いてみるようにするよー☆」
「おう。じゃあ俺は帰るわ。」
「うん。またいろいろ分からないようなことがあったら話をするようにするよ。」
ちょっとやめてほしいかな。
そうおもったが、 言うのはよそうと思った。
そして帰ろうとしたが、昇降口付近で誰かに声をかけられた。
「おい平野。」
誰だ俺を呼び捨てするやつは。そんなことを思いながら後ろを向いた。

~平凡で平和な世界~ⅩⅦ

その次の日の四時間目が終わってすぐのことだった。
「平野君。」
誰かに声をかけられた。
後ろを見ると、見覚えはあるが、まだ名前も覚えてないようなクラスメイトの人が立っていた。
「だれ?」
「ああ、六班の豊島狐(てしまきつね)でーす☆覚えててねー?さっき先生が保健係は昼休みに集まれって言ってたじゃない?どこに集まれって言ってたっけ?」
俺五班だから覚えてるわけないだろと思いながら答える。
「確か選択教室の二番じゃなかったっけ。」
「あーそうだったね。で、話はそれだけじゃないんだけど、君って確か西原さんと仲いいんだったよね?あの人ってどんな人なの?」
まあ、隣の席だから、ほかの人よりは仲がいいのかもしれない。でも、
「どういう回答を求めているのかわからないんだが。」
「うーん、いうなれば、あの人の性格とか?あとー、好みのタイプ?それとかー、君意外に仲がいい人?でも、一番聞きたいのはー、あの人の能力の特徴かな。」
ああ、こいつはそっち側の人間なんだな。俺も片足だけ突っ込んでいるし、そういう人が近づいていてくるのかな。
「なるほど。まあ、今一気に言ってもよくわからないと思うし、あとでも一回聞きに来てよ。放課後とか。 」
「おっけー☆」
取り合えずいったん距離を置いたうえで、西原さんにどこまで行っていいか聞いてみよう。

2016年7月16日土曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅥ

「さて、今日からHCOMFの準備に入っていきたいと思います。まずは班分けですね。実はもう決まってます。」
先生はそう言って黒板にプリントを貼った。
一班1番10番13番20番31番
二班2番11番21番27番40番
三班3番14番17番22番32番
四班4番 9番18番26番35番
五班5番25番30番37番39番
六班6番19番24番29番38番
七班7番16番23番33番36番
八班8番12番15番28番34番
俺の班は5班か。5班のメンバーは結構知ってるやつが固まってるんだよなー西原さんも牧君も固まってるし。
まあ、話がなくなったりすることはなさそうだからよかったけど。
というか、五班だけ後半のメンツが固まってるような気がするんだが。黒月の仕業だな。
さて、5番と39番の人は誰だ?
始業式の時にもらった名簿を見る。
5番音尾未来
39番御門葵
二人とも珍しい苗字だな。まあ、仲良くなれるといいな。
でも、作者的にこいつらにもなんか能力つけてるんだろうなー
そんなことを考えていると、先生が言った。
「じゃあ各グループごとに班を作って、 役員決めをしてください。」
そして俺は保健係になった。

2016年7月14日木曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅤ

????「『部活編』だの『入学式編』という縛りはもう終わり。ここからが本編だよっ!!」

さて、この学校では毎年すべての学年が行う行事がある。
文化祭や体育祭とは違う。
それがHCOMFhogyoku camp of make friendshipだ。読み:エイチカム-I
ま、ただのキャンプなのだが、結構大きな行事で、クラスの親睦を図るために五月または六月に行われる。
今日はその説明があるらしいのだが、今、俺の目の前にはあまり見たことのない量のプリントが重ねられている。
「...先生これは」
「見ての通りプリントだが。」
「いやそうじゃなくて、辞書くらいの厚さがあるんですが。」
「ああ、一年生は初めてだし、結構違反者が多いんだよな。だから、それを未然に防ぐためにみんなにはこれを熟読してもらう。」
「それは辞書を完全に覚えろと、」
「つまりそういうことだな。大丈夫。時間は朝に十分に与える。」
「はあ。」
HCOMFまであと一か月だ。

2016年7月9日土曜日

~平凡で平和な世界 部活動編Ⅵ~

まだ夢ごこちの状態で、隣には西原さんと牧君、そして謎の先輩がいた。そういえばこの人の名前何?
「私の名前は伏見 藍。藍先輩とでも呼んでね。」
うん。夢じゃなさそうだ。
西原さんに尋ねる。
「なぜ殴ったし」
「...ごめん。私の能力は自分の感情の大きさによって暴発する可能性があるの。恥ずかしかったからつい...」
そういいながら西原さんはシュンとした。うん。可愛いから許す。藍先輩は隣で笑うのは控えてください。
牧君が口を開いた。
「彼女の能力は激情乱舞テンパーキルだったっけ。荒れていたころ、その強さからついたあだ名が」ドッ
西原さんが殴る。
ああ、さっき言ってたやつね。さすが小学生の発想だな。
「ところで牧君、今何時?」
時計を見る。
「あ、」
既に七時をまわっている。
ちなみに最終下校時刻は七時だ。
やれやれ。帰るか。
今日の車の中。
父「おかえr、、、ってどうしたその傷!?」
俺「いろいろあるのさ...」
父「お、おう。」

2016年6月12日日曜日

~平凡で平和な世界 部活動編Ⅴ~

声のした方を見てみると、高校の先輩とみられる方が立っている。
その人は西原さんのほうを見ながら言った。
「去年学校に来てた人よね?最後は部長連に取り押さえられていたけど。」
「すいませんあなた誰ですか」
西原さん即答か。
「あら?私のこと覚えてないの去年は歴史記録部の部長をしていたし、あなたの討伐隊にも参加していたのだけど。」
ああ、歴史記録部の部長さんか。って、言ってた討伐隊って部長連で組まれてたんだな。部長連ってすげえ。
「部長連すごいでしょう?あなたも部活に入って部長になればこのくらいの権限を持てるのよ。」
え、俺声出してないんだけども。なぜばれたし。
「なぜばれたしとか思ったでしょう。」
このひと怖い。
「これが私の能力、観察眼オブサーベーション・アイ。人のごくわずかな挙動から相手の心理を読み取るの。」
なんか俺、変な世界に迷い込んだような気がする。この人にはこういう感じの才能があるのだろう。
「西原さんも能力持ってるわよ。」
そんな馬鹿な。非現実すぎて笑えるんだが。(笑えねえ)
「ちなみに西原さんは何の能力を持ってるんですか。」
背中に衝撃が走ったかと思ったら、校舎の端まで吹っ飛ばされた。







次に気付いたら保健室で寝ていた。

2016年5月29日日曜日

~平凡で平和な世界 部活動編Ⅳ~

「小学校の頃の話だけどね、西原さんと僕は同じ学校だったんだ。そのころ西原さんは校区内では誰も知らない人がいないくらいの不良というか・・・いじめっ子だったんだ。誰も手がつけられないくらい荒れててね。僕はいじめられることはなかったけど、みんな被害にあってたんだ。で、ついたあだ名がデビルオーガ。鬼と悪魔なんて子供じみた名前なんだけど、今思い出しても、その名前に負けないほどに強かった。」
ここまで聞いて僕はここまで言われた西原さんの顔を伺ってみた。うつむいたまま顔を上げない。反論しないと言うことは、本当なのか?
牧君は続けた。
「そして、六年の夏だったかな。ある事件が起きた。ほかの校区の人にはあまり情報は回ってないかもしれないけど、西原さんはこの学校に乗り込んだんだ。理由は僕も聞いてないし、今も聞く必要はないと思っているけど、その事件でこの学校の負傷者が十数名出た。その時は学校から討伐隊がすぐさま派遣されて、被害は最小限で済んだけど、なかなかの衝撃が学校にはしった。さっきの生徒たちも、それを知っていたんじゃないかな。」
西原さんはまだ、うつむいている。
「その後、何かのきっかけから、西原さんは更生をして今のような温厚で優しい性格になったんだ。あんな事件を起こしたから、この学校に来ることは普通にはあり得ないことなんだけど・・・」
その時、西原さんがはじめて口を開いた
「ここの理事長が私に言ったの。うちに来て、今回の件の分しっかり償わないか、今までのこともあるし、そのまま地方の中学校に進むのはつらいだろうって。私は牧君が言った通り、荒んでいた。いじめてきた人には今でも謝って回りたいと思ってるし、この学校でも償いをしたいと思ってる。平野君、変なことに巻き込んじゃってごめんなさい。文芸部、入りたかったんでしょ?」
俺はもうそんな気持ちを持っていなかった。あんなヘタレみたいなやつしかいないような部活なんて、入ったって意味がない。
「いや、もういいや。実際もう興味なくなったし。」
僕がそういった時、後ろで声がした。
「あら、あなたは・・・」

~平凡で平和な世界 部活動編Ⅲ~

(なんなんだこの状況は・・・)
そう思った僕は西原さんを見た。複雑な顔をしている。
(何か事情がありそうだな・・・)
牧君の顔も見た。牧君は責任を感じているような顔をした。
(ええええええええええええええええ牧君もはこの状況理解できてんの!?もっと俺みたいになんだこの状況みたいな顔してよ!!俺だけ?理解できてないの俺だけ?まじ?)
「平野君、いったんここから離れよう。お騒がせしました。」
(えええええええええええええただ俺ら見学に来ただけだよね!?何ら迷惑かけてないよね!?というかいきなり奇行を見せつけてくるこいつらに謝る必要あるの?謝ってきたのは相手だよね?)
なぜか心の中が落ち着かなくなった僕は、牧君に普通ではありえないような突っ込みをかました後、、二人について部室を出た。
少し離れたところで、牧君になるべく心を落ち着かせた口調で聞いた。「どういうことかな?」
そして牧君は話し始めた。

2016年5月17日火曜日

雑談~私の話。~

こんにちは。黒月ともです。
僕は県立の中学校に通っている中学生です。
この学校は、県内でも有数の中高一貫校なのですが、皆さんは中高一貫校にどのような印象を持っているのでしょうか。
私が一番よく言われるのは、高校受験がなくて楽そう。という声です。
実際高校受験がなくて楽といえば楽なのですが、その分高校に入ってから、長い間勉強するという癖がついてない人が大勢います。
中高一貫校なのでみんな受験を受けて入学してきたのです。そこまではたくさん努力をしてきたものが多くいます。しかし中学に入ってからは、1/4ほどの生徒がほかの中学校と同じようになかだるみを経験します。
もちろん、そこから這い上がることのできる生徒も多くいます。それでもさらにそこから1/2ほどの生徒がその癖を引くづったまま中三の夏、秋を経験します。
そして結局高校に入ってから同年代の生徒に差をつけられるような結果になってしまいます。
そうなると親にも、「あの頃は成績がよかったのに、」といわれたり、教師から「お前はもっとできる子だと思っていた。」のようなことを言われるようになります。もちろん同級生からも、「お前ってあの中学出身なのに成績悪いんだな。」のようなことを言われるでしょう。あまりいい気持ちをするようなものではないですよね。
そうならないため、私たちは教師からの、親からのプレッシャーに耐え、ほかの学校を凌駕するような学習量と質を求めながら勉強しています。
もう一つイメージとしてあがられるのは、お金持ちは多そう。というものです。
はい。実際多いです。
私の周りにも、個人経営ではありますが年間億単位で収入を得ている会社の社長の長男などもいます。
しかし、私のような普通の子も多いです。公立中高一貫校だからか、比較的普通と同じくらいの学費で済むからだと思うのですが、やはり私立のほうはそういう人も多いのでしょうか。
漫画やライトノベルでよく見るような格差もあまり感じたことはありませんし、相手も自分もそういうことを考えることは少ないです。




何か質問があればコメント欄にてお願いします。

2016年5月15日日曜日

~平凡で平和な世界 部活動編Ⅱ~

「ねえ」
出口に行こうとしたところで隣に座っていた西原さんが声をかけてきた。
「文芸部の見学に行くの?私もついて行っていい?」
もちろん、OKだ
「いいよ。牧君もいいよな。」
「あ、うん」
なぜかあまりうれしくなさそうだ。こんな美少女が一緒にいてくれるんだからうれしくないわけないだろう、牧君よ。
と言うことで、文芸部の前までやってきた。中は静かそのものだ。
「じゃあ入ろうか。」
牧君がそういい、ドアを開ける。
「すいませーン、見学いいですか?」
何人かの人がこちらを見た。
「いいよー。っていっても、なんも見ることなんかな、、、い、、、けど、」
そして固まった。ほかの人たちもこっちを見たまま固まっている。
こちらも何事かと動くことができず、固まる。
そのまま、たっぷり5秒。
沈黙を破ったのは、相手側だった。
「おたすけえええ!!!」
一人が叫んだ。ぎょっとしてみていると、は西原さんに向かってか、誠心誠意の土下座。
こちらはもうわけがわからない。作者よ、あんたは何がしたいんだ。
ただ、西原さんだけが何かを知っているのか、驚きと悲しみ、寂しさの込められた目をしていた。

2016年5月14日土曜日

~平凡で平和な世界 部活動編Ⅰ~

入学式から一週間くらいたったある日、先生がこんなことを言った。
「みなさん今日から部活動見学が可能になります。放課から五時までの間にいろんな部活を見学することができます。一応言っときますけど、兼部は認められていません。」
ちなみに僕は部活は決めていない。運動が得意ではないので、文化系もいいが、克服するためにも体育会系に入ってもいいような気もする。
そんなことを考えていると、牧君に声をかけられた。
「入る部活、決めてる?」
「いや、決めてない。牧君はどうなんだ。」
「僕は、一応文芸部か歴史記録部にしようかなって。」
歴史部はこの学校の特色の一つである。初代校長が誰かがこの学園の歴史を詳しく記録するために創設した部活動で、主な活動内容は現在までの学校史料の整理と、生徒集会議事録の作成、高校と連携した『中高略歴新聞』という主に学校で行われた行事を過去のデータと比較して記事にするという新聞の作成などがある。ちなみにこの学校にはこの『中高略歴新聞』のほかに『中高合同スクープ』というものがある。
「どっちもいいね。僕もそこ、見学行ってみようかな。」
「じゃあ一緒行ってみようよ。」
そうして僕と牧君は文学部の見学から行くことにした。

2016年4月18日月曜日

~平凡で平和な世界~4/14

4/14の日記より
今日は入学式だった。いきなり失敗してしまったが、明日から取り戻すほかないだろう。そして明日は先輩たちとの対面式がある。今度からは失敗しないように気を付けながら行動していこうかな。
明日からも朝早いので今日はもう寝ようと思う。

2016年2月23日火曜日

平凡で平和な世界writer's consultation

月[はい!と言うことでここまで読んでくださった方ありがとうございます!]
黒[お前のの投稿ペースが遅くて、更新が遅れぎみだからここまで読んでくれるような人なんてなかなか居ないんじゃねえの]
月[良いんだよ言ってみたかっただけなんだから。]
黒[えー、入学式編が終わったので次の投稿からの予定を全く考えてません。]
月[一応予定ではうちの母校で毎年行われていたキャンプを題材にして書こうと思っているんですが、あまりにも他で行われていなかった為、一時保留という形を取らせていただいております。]
黒[とりあえず読んでくださった方の反応次第でどうするかを考えさせていただきます。]
月[今私の方が電撃大賞への応募作品を大絶賛執筆中でして、まだペースを上げられそうにありません。]
黒[僕の方もまだ学生なのでテスト前とかになると厳しくなります。すいません。]
月[ここまで謝ってしかいませんが、つまり少しの期間投稿まで時間がかかりそうだといことです。]
黒月[それでもここまで読んでくださった方、コメントをくれるとありがたいです。これからも宜しくお願いします。]

2016年1月16日土曜日

~平凡で平和な世界 入学式IV ~

なんてことをやっていたら、時間になって体育館で行われる入学式の時間になった。最初に並んで移動をした時は、かなり時間がかかってしまったけどそれでもなんとか時間に間に合うことができた。やはりどこの学校でも入学式の校長先生の話は長かった。
そのあともう一度教室に戻って、今度はみんなで挨拶をした。みんなの顔を覚えることができるように努めた。もちろん覚えることができなかった。
自分の番が来た。毎度毎度のことで、こういう場所での挨拶はかなり緊張するし、文章もうまく作ることができない。もっと文をうまく作れるようになりたい。
「平野 拓海と言います。趣味は読書で、得意な教科は国語と社会です。えー…一年間よろしくお願いします。」
今回は何とかなった。まあ、いつも特に言うこともないから、短めに済ませているから、特に失敗することもないのだが。
一番困るのは、お題の何もなしにいきなり『君から自己紹介して!』って言われることだ。何も考えてないから言うことが思いつかず、結局失敗してしまう。

普通に拍手が起こって、普通に終わった。

一日目はそんな感じで終わった。
帰りの車の中で
親「入学式どうだった?」
僕「めっちゃくちゃ失敗した。」

2016年1月11日月曜日

~平凡で平和な世界 入学式III ~

西原さんが僕の隣に座ったので、僕は挨拶をした。「どうも、西原さん。隣の席の、平野と、言います。これから、よろしく、お、願いしま、す。」すごく変な顔をされた。当たり前だ。西原さんは、「う、うん。よろしくね。」と、かなり引き気味。
いきなり失敗した。もうこの話題は三年間、いや六年間話題にされるのだろう。などと思いながら、周りを見渡してみると、みんながこっちを見ていた。
今度こそ顔から火が出るかと思った。いやしかしこの西原さんがかわいいから単に見ているだけかもしれない。大丈夫大丈b「いよーし最初の挨拶を始めたいと思いまーす。とりあえずみんなも隣の人に挨拶してみてください。あ、平野君みたいに面白いのじゃなくてもいいからねー。」うああああああああああああああああああああ!!!今度こそ終わったーーーーーーーーーーーー!!!みんなが笑っている。いろんな意味で名言(迷言)が生まれた。
気を取り直してもう一回。「そ、それじゃあ改めまして平野拓海と言います。まあ特技は読書と寝ることかな。さっきはたまたま失敗しただけでいつもはあんな変な風にはしゃべらないのでこれからまともに接してくれるとありがたいいです。まじで。」こんどはまともな風にできた。よかった。
西原さんも、「西原沙矢香です。特技は、特にはないけど習い事とかならいろいろやってます。まあ、さっきのはそんなに気にしなくてもいいと思うよ。多分。」
やっ、優しい///