2016年9月29日木曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅩⅥ

なんだかんだで結構上まで来たわけだが、そこで俺は気づいた。
(あれ、脅迫状の件どうなったんだ!?結局ガセネタだったのかな…)
まあ、しらべようがないので、 そのままほっとくしかないのだが。
御門さんが言う。
「ここが最後のポイントらしいよ。」
「じゃあここから引き返せばいいわけだね。あ、そういえば序盤のほうであった暗号は解けたの?」
西原さんは得意げな顔になって、
「もちろん(ドヤア」
「答えはどうなった?」
ドヤ顔のまま西原さんは解説を始めた。
「まず、問題はこうだったよね?」

もとの数とふるい数から答えを導け
はむよろやてこ
りすとこやとく
にげおたはだら
みたのがしたる

「『もとの数』っていうのは『もと』を『素』と考えると、素数のことだね。」
なるほど。ということは1から28までの素数を考えて、左上から数えて番号に当てはまる文字を追っていけばいいんだな。
「1から28までの素数は、2,3,5,7,11,13,17,19,23。この数に当てはまる文字は
む、よ、や、こ、こ、と、お、は、た。
ふるい数って言いうのは昔の数え方のことだろうから
む(6)、よ(4)、や(8)、ここ(9)、とお(10)、はた(20)
っていう数がでてくるよね。この数に当てはまる文字は、
『テロリストだ』だから、これが答え!!」
…きっとその場で凍り付いたのは俺だけだろう。そして、俺はさらに重要なことに気付いてしまった。
「西原さん、その紙借りていいかな?」
紙を受け取った俺は、他の紙にメモしなおし、今回暗号解読に使った文字と、「テロリストだ」という文字を塗りつぶした。最後の「みたのがしたる」というものがどうしても気になったのだ。見逃したるに、似ていて…

は●●●●●●
●●●●や●く
にげ●た●●ら
み●のがしたる
「早く逃げたら見逃したる」
…ははっ。そんなわけないよ。

「残念だけど、タイムアップ。ゲームオーバーかな?」
どこかからか、そんな声が聞こえた。
そして、順番に五発の銃声が響いた。