2016年1月16日土曜日

~平凡で平和な世界 入学式IV ~

なんてことをやっていたら、時間になって体育館で行われる入学式の時間になった。最初に並んで移動をした時は、かなり時間がかかってしまったけどそれでもなんとか時間に間に合うことができた。やはりどこの学校でも入学式の校長先生の話は長かった。
そのあともう一度教室に戻って、今度はみんなで挨拶をした。みんなの顔を覚えることができるように努めた。もちろん覚えることができなかった。
自分の番が来た。毎度毎度のことで、こういう場所での挨拶はかなり緊張するし、文章もうまく作ることができない。もっと文をうまく作れるようになりたい。
「平野 拓海と言います。趣味は読書で、得意な教科は国語と社会です。えー…一年間よろしくお願いします。」
今回は何とかなった。まあ、いつも特に言うこともないから、短めに済ませているから、特に失敗することもないのだが。
一番困るのは、お題の何もなしにいきなり『君から自己紹介して!』って言われることだ。何も考えてないから言うことが思いつかず、結局失敗してしまう。

普通に拍手が起こって、普通に終わった。

一日目はそんな感じで終わった。
帰りの車の中で
親「入学式どうだった?」
僕「めっちゃくちゃ失敗した。」

2016年1月11日月曜日

~平凡で平和な世界 入学式III ~

西原さんが僕の隣に座ったので、僕は挨拶をした。「どうも、西原さん。隣の席の、平野と、言います。これから、よろしく、お、願いしま、す。」すごく変な顔をされた。当たり前だ。西原さんは、「う、うん。よろしくね。」と、かなり引き気味。
いきなり失敗した。もうこの話題は三年間、いや六年間話題にされるのだろう。などと思いながら、周りを見渡してみると、みんながこっちを見ていた。
今度こそ顔から火が出るかと思った。いやしかしこの西原さんがかわいいから単に見ているだけかもしれない。大丈夫大丈b「いよーし最初の挨拶を始めたいと思いまーす。とりあえずみんなも隣の人に挨拶してみてください。あ、平野君みたいに面白いのじゃなくてもいいからねー。」うああああああああああああああああああああ!!!今度こそ終わったーーーーーーーーーーーー!!!みんなが笑っている。いろんな意味で名言(迷言)が生まれた。
気を取り直してもう一回。「そ、それじゃあ改めまして平野拓海と言います。まあ特技は読書と寝ることかな。さっきはたまたま失敗しただけでいつもはあんな変な風にはしゃべらないのでこれからまともに接してくれるとありがたいいです。まじで。」こんどはまともな風にできた。よかった。
西原さんも、「西原沙矢香です。特技は、特にはないけど習い事とかならいろいろやってます。まあ、さっきのはそんなに気にしなくてもいいと思うよ。多分。」
やっ、優しい///